俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


安村さんと談笑しながら、モニター中継を覗く。

……あ、これ御堂さんじゃないか。

淡いピンクのカクテルドレスを着て、堂々とランウェイを歩いているよう。

清純派で通している御堂さんに、まさにピッタリの悪どさの無いドレスだ。

内面は、めちゃくちゃ毒だらけだけどね?この人。



けど、けど。

なずなの着るウェディングドレスの方が、断然素敵だぞ。

先日、出来上がったものを、五島さんにこっそり見せてもらった。

トルソーに飾ってあるドレスを見て、うるっときてしまったのは言うまでもない。



『これを、これをヤツが着るんですか…!』

『ちょと、すごい感激してない?本当に結婚するみたい…』



呆れて苦笑いする五島さんの横で、俺は様々な思いを胸に高揚していた。

本当に、結婚する新郎の態度そのものだわ。

本当に結婚する時、こんな感情を抱くのだろうか。



でも、その時のその相手は。

今と同じく、なずなであってほしい。



……だなんて、考えるのは俺だけだろうか。



そんなことを思い出しては、ドレスと色とデザインの揃った自分のタキシードに目をやった。