俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


グダグダと考え込む前に、たったひとつの事実を信じて、目の前の状況を大いに受け入れるのが、今の俺の正解。

それが、俺の愛の証なのだ。きっと。







ショーの出演者は本来、控室とした体育館のステージの袖にある器材室や家庭科室で準備を進める。

恐らく、なずなや蓑島さんはそこにいる。

だが、俺は秘密裏の出演ということで、準備控室の秘密裏な場所、職員室の傍にある茶道部の拠点である小さな和室、作法室に案内された。

そこで着替えだのメイクだの、最終点検を行う。

そして、秘密裏なので、出演ギリギリまでここで待機。

デザイア五島さんが俺の様子を見に来て「しっかり頼むよぉー!」と、いつもより気合いの入った様子で激励をしに来た。



「……しかし、待機長くて暇だな」



そう呟いたら、メイクをしてくれていた安村さんが「これで経過がわかるよ」と、スマホを見せてくれた。

どうやら、スマホのアプリでモニター中継しているらしい。



「進行は序盤の方かな?」

「今年も本格的だね。すごい」

「うん。大変だったぁー」