俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


しかし、玲於奈の反応を見ると本日の菩提さんの予定……まさか、弓削先生のお迎えで高校に行くというのは、伝えられていなかったんだろう。

……さて、この情報を受けて、玲於奈や綾小路さんらはどう動くのか。もしくは動かないのか。

そこの義理は返したからな?どうするかは、任せるしかない。

最後に軽い挨拶をして、電話を切った。




(……)



通話を終えた、スマホの待ち受け画面をボーッと見つめる。

まだ、いろんな事が脳内を巡り巡る。

画面を見ていたら、後夜祭開始の時間が近付いていることに気付き、颯太に一声かけて片付けで騒々しくしている教室を後にした。

これから、サプライズ参加のショーの準備がある。

こっそりと……。



……なずなはこの事を、菩提さんと弓削先生が合流していたことを知っていたのだろうか。

と、先程の懸念がまた頭を過ぎる。

もちろん、本人には言えずじまいだが。



でも、俺の立ち位置としては、肯定やら否定を曖昧に誤魔化している、そんな不正解な立場こそが、正解なのだろうと思った。