俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


「君はなんて破天荒なんだ!素晴らしいよ!あの冥王とお友達になった上に、アレを貰えるなんて!」

「お土産に弓削先生にも一本あげますよ?研究にでも何でも自由にしていいそうです」

「わぁぁ!」



……こっちが冥王の要請通り、戦に知恵を貸したりスローライフを指導している間。

ちゃんとこっちの要望にも応じて貰えている。

ヤツが色鬼連中の周りをウロウロしていたことや、連中を連れて人間界に行こうと、その道を探しているようだという情報も把握済みだった。

まさか、水晶鬼の【核】を持って戻ってきていたというのは誤算だったが。

水晶鬼を葬った時に、壊れた核を確認出来なかった件から巡らせれば、想像出来たかもしれない。



そして、あのクソヤローを囲っていた目障りだった魔族連中は一人残らず居なくなった。

これは、好機だ。




「あ、そうだ。もうじき幾ちゃんがこっちに来るよ?どうやらリグ・ヴェーダの居所を突き止められそうだって?」

「そうですか…弓削先生、今週末は?」

「むふふ。週末はねぇ、可愛い姪っ子の学園祭覗いてこよと思って」

「そうですか」



準備は着々と進んでいる。

目的に、向かって。