俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


また、誰か登場した。


首の後ろに腕を回されて、肩を組んでいる状態となっており、顔をぐっと引き寄せられる。

「タッチー、怒ってるってホント?」

そう言いながら、横からひゅっと出てきた顔は、同性から見ても麗しい男前の顔だった。

そして、この件の関係者とも言うべき人物。



「み、蓑島さんっ」

「全部聞いたよー!五島ちゃんのことあまり怒らないでやってよ?せづもビックリしてるよ?」

「蓑島くん!突然入ってこないでよ、もう!」

「まあまあ」



何?この仲裁に入ってきたかんじ。神出鬼没か。

よりによって、蓑島さん…!

怒らないでやってって、いや、怒るでしょうよ。

元はと言えば実際のところ、なずなの相手役にこの蓑島さん、っていうのがカチーンときたポイントでもある。

よりによって、なずなと仲良くしてるあのイケメン、ミスター蓑島さんかよ…!って。

二人で仲良くジビエ料理の写真を見ていたあの光景を思い出すと、今でもムカっ腹が立ってくる。

恥ずかしながら、嫉妬だ。



少し離れたところに五島さんが立っていて、あわあわとしながらこっちの様子を伺っている。