俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


俺のちょっと理不尽な発言に、五島さんはギョッとしている。

一方、俺はイラっときて眉を顰めた。




まあ。まあまあ、全っ然良くないけど、それは良いとして。

何で新郎役は俺ではなく、よりによって蓑島さん?

普通、その話、俺に来ません?

それとも、俺じゃその役には力不足ですか?

自分で言うのもなんですが、そんなに見られない顔ではないし、背もあるしそれなりに……もごもご。



「あー。その話……ひょっとして、やりたかったとか?」



やりたいやりたくないじゃなくて、彼氏の矜持ってもんがあるでしょうが。

やりたくなくても、やらねばいけない時もあるんですよ。

あんた、俺に足向けて寝てるでしょ。……とは、言いませんけど。ごほん。



「結局はやりたいのね…橘くん、素直ねー。ま、まさか、ヤンデレ…!ますます足向けて寝られないっ!」

「そんなのはどうでもいいですよ。で、何で俺じゃなく蓑島さんなんですか」

「い、いやぁ…私だって、橘くんが引き受けてくれるなら、是非!って思ったよ?でも、ショーの出演者に関しては上の者からのちょっとしたご要請があって…」

「は?」



その上の者からの御要請とやらの内容を聞く。



「……あぁっ?!んだと!」

「ち、ちょっと。そんなに怒る?」