ほんの僅かの落ち度かもしれない自分の行いは、認めながらも。
でも、それでも俺の知らないところでこんな風に話が進んでいるのは、許されない。
やっぱりお怒りMAXで、五島さんのいる家庭科室へと乗り込んでいった。
お怒り丸出しで、突然現れたもんだから、五島さんは目をパチクリとさせて呆気に取られている。
「えっ。橘くん、どうしたの?」
……どうもこうも、ないですよ。
俺に隠して内緒で進めていること、ありません?
威圧のオーラを背負って、ドスの効いた声で五島さんを問い詰める。
「隠して?……まさか、ミスター蓑島と新郎新婦で登場することになったってやつ?別に内緒になんかしてないんだけど…なずぽよから聞いてないの?」
そのキョトンとした表情といい、五島さんは俺に秘密にするつもりはなかったようだ。
言い出しづらい思いしていたのは、なずなだけだったか。
けど、伝わってないのなら、内緒も同然じゃないでしょうか。
直接教えてくださいよ、そんなの。
「……え?や、やっぱり何か怒ってる?いや、てっきりなずぽよが話してるかと」



