俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜


どこ行く?向かうところは決まってるじゃねえか。

デザイアのアジト、家庭科室…!



怒りに満ち溢れているため、気持ち早歩きでズカズカと廊下を歩く。

すれ違う生徒の何人かと目が合うと、揃ってギョッとした視線を送られる。……今の俺は、わかりやすく怒りの表情を曝け出しているに違いない。



いや、俺の知らないところで、そんなことになってるなんて、誰でも怒りませんか?!

先程、安村さんから明かされた、実にムカっ腹の立つ驚愕の事実が、頭の中でリピートされる。



『……五島部長ったら、調子に乗って新婦だけじゃなく、お揃いで新郎のタキシードも作っちゃったの!当日は、二人並んで登場する感じでね?』



……へぇ。



『で、その新郎役は蓑島さんなんだ?』



……へ、へえぇぇ?

新婦、なずな。新郎、蓑島さん?



(……)



待て。待て待て待て。……待てぇぇいっ!!

おかしいだろ、それ!



俺、なずなの彼氏だって認識されてるよね?

俺、五島部長の要望(ワガママ)のために、協力しましたよね?家政サークルに貢献しましたよね?!

なのに、新郎役、なんで俺じゃないの?!