「これは、しゃちょーの愛の証だってさ。ぷぷっ。しゃちょー、毎日来てんのにね。そっちの方が愛感じるけど。おっさんの愛。ぷぷっ」
「……」
おっさんの愛?普通にきもっ。
でも、うちの親父にそんな気遣いの心があるとは、気付かなんだ……こまめなところ、あるんだな。
変に感心しながら、ギャラリーの写真を見続けていると、一枚の写真に目を留めてしまった。
「これ…うちの庭?」
「あ、そうみたい。全然覚えてないんだけと」
俺も覚えてない。うちの庭での集合写真のようだ。
そこには、おじさん、親父にうちの母さん、柊斗さん。
その傍には、子供が四人。
…ひょっとして、これ。俺、曈真くんにうちの兄貴。
そして、リラ…なずな。
子供連れでうちに集まった時の写真だったんだろうか。
「これも、しゃちょーが持ってきてくれた。忠晴さんが撮ってくれたんだって」
「へぇ…不思議。俺たち小さい頃一緒に遊んでいたなんて。覚えてないのに」
「ホント」
並べられたフォトフレームのギャラリーを、改めて視界に入れる。
おじさんの笑顔のように、温かい思い出たち。



