クラスのみんなは私の代わりように

驚いて、他クラスにも情報を広めたせいで

うちのクラスには人だかりができていた。

正直なにかした訳では無い。

髪の毛を切ったとか、化粧をしたとか。

全くそういうのない。

ただ、重めな瞼を開いて瞳に光を入れて。

心が思うままに笑っているだけ。

すると廊下から大きな足音が聞こえた。

「どいたどいたー!」

この声は花陽かな。

「もうみんな自分のクラスに戻ってよ!希空ちゃん困るから!」

ザワザワしていた空気は花陽の登場で

散っていくかと思いきや、

そんなことは無かった。

「えー」だの

「何で」だの

反論が多かった。

「何でーじゃないよ!希空ちゃんは元々綺麗で可愛かった!なのに今更気付くアンタ達が悪いんでしょー!?」

花陽の反論に、舌打ちをして

帰っていく人が増えた。

ありがとうの意味を込めて微笑むと、

花陽はVサインをして帰っていった。