お店までもうすぐ。

そんな時、目の前に男の人2人組が

歩いてきた。

危ないな、と思って結芽ちゃんを端に寄せる

それでも男の人はあたし達に近づいて

肩をぶつけてきた。

「いたっ」

「いってぇなぁー、おい、どうしてくれんだよ?」

「どうしてくれんだよ、って何ですか?」

単純に意味がわからなくて聞き返したが、

相手の怒りの沸点に触れてしまったらしい。

みるみるうちに顔を赤くして、大声で怒鳴る

「お前にぶつかったせいで肩が痛てぇの!
骨折!わかる!?」

やけに丁寧に説明してきたが、

そんなの知らない。

「え?でもあたしもぶつかったけど骨折してないよ?」

「は、花陽ちゃん…!」

結芽ちゃんは完全に怯えきった顔をしている

「とにかく、あたしたちは悪くないから!」

適当に話を切り上げて、

さっさと立ち去ろうとした。