学校の怪談

怜美は唖然として地下室内へ視線を向ける。


確かに３つの何かが出てきたはずなのに、そこには誰の姿もなかった。


驚きすぎてなかなか立ち上がることができずにいると「あぁしまった。とんでもないことになった」と、誰もいないはずの扉から聞こえてきて振り向いた。


「キャアア！？」


さっきまで誰もいなかったはずの開かずの扉の前に見知らぬ男性が立っている。


悲鳴を上げた怜美は座り込んだまま後ずさりをした。


「あぁ、驚かせてしまってすみません。僕は猫田といいます」


開かずの扉を丁寧に閉めた男性は怜美に向きなおって言った。


「猫田……さん？」


震えながら見上げるとその男性がとてもカッコイイことがわかった。