それを聞いて怜美は桜ちゃんへ視線を向けた。


「もしかして桜ちゃん、霊感があったりする?」


すると桜ちゃんは一瞬眉を寄せて「なにか嫌な雰囲気を感じたりはするけれど、それくらいかなぁ?」と、首をかしげる。


間違いない。


それは立派な霊感だ。


また花子さんの声を聞いた生徒も走って逃げる二宮金次郎を見た生徒も、みんな桜ちゃんくらいの霊感はあったはずだ。


だって現に、それはこの学校内に存在したのだから。


でも、もちろんそんなことは口にしない。


ただ心の中で3人目を見つけた。


と、思っていたのだった。