うなづくと先生は陸上部の名簿を引っ張り出してくれた。


そして何人かの名前に赤丸をつけていく。


「これが、先生の印象に残っている生徒たちだ。記録も残っているけれど、見るかい?」


そう言われて怜美は左右に首を振った。


とりあえずこれだけでわかることを調べるつもりだった。


「ありがとうございます」


怜美は名簿を受け取ると丁寧に頭を下げて職員室を後にしたのだった。