エミの心残りを晴らすため、3人でエミの家に向かうことにした。
10年も昔に暮らしていた家だけれど、エミが言うにはまだ両親は同じ家に暮らしているそうだ。
あの世に行ってもそういうことはわかるようで、怜美はなんとなく安心できた。
怜美が死ぬのなんて、まだまだずっと先の話だろうけれど。
校門を出るとき学校にいついている野良猫たちがやってきて猫田さんとエミへ向けて威嚇してきた。
猫たちには2人の姿が見えているようだ。
でももちろん他の人たちに猫田さんとエミの姿は見えない。
だからトイレから出てきた3人はできるだけ会話を交わさないようにして歩いていた。
「ここだよ!」
校門を抜けて10分ほど歩いたところにある民家を見て、エミが駆け出した。
猫田さんと怜美もその後に続く。
そこに建っていたのは2階建てで大きな庭もついている立派な一軒屋だった。
バラのアーチを抜けて玄関前に到着すると楠という表札が出ている。
ここで間違いなさそうだ。
チャイムを押す前に怜美は一度大きく深呼吸をした。
エミの両親にエミの姿が見えればいいけれど、きっと見ることはできない。
ここから先は怜美にかかっていると行ってもいいのだ。
10年も昔に暮らしていた家だけれど、エミが言うにはまだ両親は同じ家に暮らしているそうだ。
あの世に行ってもそういうことはわかるようで、怜美はなんとなく安心できた。
怜美が死ぬのなんて、まだまだずっと先の話だろうけれど。
校門を出るとき学校にいついている野良猫たちがやってきて猫田さんとエミへ向けて威嚇してきた。
猫たちには2人の姿が見えているようだ。
でももちろん他の人たちに猫田さんとエミの姿は見えない。
だからトイレから出てきた3人はできるだけ会話を交わさないようにして歩いていた。
「ここだよ!」
校門を抜けて10分ほど歩いたところにある民家を見て、エミが駆け出した。
猫田さんと怜美もその後に続く。
そこに建っていたのは2階建てで大きな庭もついている立派な一軒屋だった。
バラのアーチを抜けて玄関前に到着すると楠という表札が出ている。
ここで間違いなさそうだ。
チャイムを押す前に怜美は一度大きく深呼吸をした。
エミの両親にエミの姿が見えればいいけれど、きっと見ることはできない。
ここから先は怜美にかかっていると行ってもいいのだ。



