100年も前のことが今わかるとは思えない。


用務員の先生はまたも目を丸くしている。


「100年か。そんな昔の資料がまだ残っているかどうかわからないけれど、調べてみるかい?」


用務員の先生はそう言い、花壇から立ち上がった。


ヒザは土まみれになっているけれど全然気にしていない様子だ。


「調べさせてもらえるんですか!?」


「もちろん」


うなづく用務員さんに、怜美は猫田さんへ振り向いた。


猫田さんは少し緊張している表情で、うなづいたのだった。