何をしているのだろうかと運転席の窓を開け顔を覗かせると、


「倉本様ー! また会えるの、すごく! すごーく! 楽しみにしてまーす!!」


 笑顔を咲かせそれだけ言い終えた恋幸は、裕一郎の返事も待たずに(きびす)を返して再び帰路を歩み始める。
 だが、待ってくれなくて良かったと彼は安堵していた。


「……はあ……夢で会った時より可愛すぎるでしょ。困ったな……」


 頬の熱が冷めて、高鳴る鼓動が落ち着くまで。裕一郎が運転に集中するのは難しそうだ。