本番当日。うちらの出番は、あともう少し。白いズボンに白いセーター、そして白の猫耳に赤いリボンがついた白い尻尾。顔には3番の髭を描いて、耳には鈴のついたイヤリング。これで完成。主役の飼い猫、ミーナ。他のみんなも三毛猫や黒猫いろんな沢山の野良猫や飼い猫がいる。本当に文化祭って楽しいな。
「いよいよ本番か。」
後ろを振り返るとそこには、雨種の姿。
「あ、てかなんでここにいるの?照明係なら、上に上がらないといけないんじゃないの?」
「あー、そーだよ。でも、俺は他にも大きくて重い、お前みたいなヘボには絶対持てない物をステージに運ばなきゃいけないからね。」
この演劇のシンボルとも言える土管のことだ。どうやら、担当の先生に頼まれたらしい。
「なんか一言余計だな。」
「猫で怒ってくんな。気持ち悪い。」
「あ、今女子に、悪口言った。最低だね。」
「まぁ、俺は2階で光を操ればいいだけだから。お前は、馬鹿でもステージで転ぶなよ。」
なんなんこいつ!?マジでムカつくんだけど?うざい、ガチうざい。この演劇が終わったら、やっちゃっていいかな?