次の日。今日は1日中、文化祭の準備。体育館のステージを使って、交代で道具をしっかり使ってリハーサル。もちろん、成功した。明日、緊張しすぎて、セリフ飛ばさなきゃいいけど…そこだけ心配。すると、見たくない顔と目が合ってしまった。
「あ、昨日の最低男子。」
「何が最低だよ。お前、主役だったんか。」
「うん。で?役割なんかあんの?お前。」
「照明。」
「あねー。」
「ていうか、名前聞いてない。」
「桜あかり。」
偽名した。
「え?」
「え?なに?」
「でも、ネームプレート桜じゃないよ。島原って書いてる。」
「友達の!」
「あ、そーなの?」
「うん!」
「俺は、雨種。」
「ふぅーん。変な名前。」
「どこが変なんだよ。」
「聞いたことない。初めて聞くよ。そんな名前。」
まぁ、男子だから覚えなくても大丈夫だけど。