「ねぇ、正直に言って、好きな人いる?」
「かっこいい人いなくない?」
「いや、本当それな。」
でもまぁ、うちはそもそも異性に興味ないんで。
「絶対さぁ、彼氏作るなんて無理。」
「顔は許せても、みんな性格荒れてるしね。」
「顔の偏差値低いよねー、うちらも言えないけど。」
うちは、パートナーは必要ない。
そうこう、男子の顔が性格がどうのこうの話しているうちに衣装は完成。あとは、土管のお手伝いにまわる。
 男子はどこまで頓珍漢なのか、頭が硬い。そのおかげでほぼ何も進んでいない。まぁ、これが男子よね。仕方がない。女子が加わって、どんどん進んでいく。女子が衣装をしている間、男子は何をしていたのかと、思わせるくらいに。あとは、ガムテープで固定していくのみ。やっと終わるな。まぁ、適当にガムテープを貼っていく。
「ねぇ、なんで俺が貼ったあと貼っていくの?」
誰かもわかんない男の子が話しかけてきた。ということは、同じ小学校じゃなかった子だ。
「男子のやることには信用出来ないから。ただそれだけ。」
とだけ言ってやった。
「はっ?なんで?」
「ごめんだけど、黙っててくれない?作業早く終わらしたいから。」
今思えば、ちょっと言いすぎたかな?
「なんだよ、チビのくせに。」
ボソっと小声で言った。うわ、最低だ!最低だ!何がチビだよ。お前、男子なんだから、女子の方が身長低いのは当たり前だろ。基準自分とかダサい。
作業は、時間内になんとか終了。やっと間に合った。