通信エラーの原因はすぐにわかり、メンテナンスに時間はかからなかった。
みんなで帰りにラーメンを食べに行って、それぞれ抱いている夢のことについて話した。
みんな将来の設計図をちゃんと思い描いているのに、俺はまだ白紙のまま。
大学三年生で21歳。すでに大人の領域に片足を突っ込んでいるのに、自分はまだ大人にはなれていないということだけを日々痛感している。
「わっ、すみません!」
ぼんやり歩いていたら、曲がり角で女の子にぶつかってしまった。
「こ、こちらこそごめんなさい。私も前を見てなかったから……」
「いや、俺のほうこそ。怪我とかしてないですか?」
「はい。大丈夫です」
にこりと笑った彼女は小柄でとても可愛らしい人だった。目が合って、なぜかまじまじと顔を見られた。
「もしかして、宇津見くん……?」
え、と拍子抜けの声を出す。俺と同い年くらいの子だけど、大学で見かけたことはないし、飲みの席で一緒になった記憶もなかった。
「覚えてないかもしれないけど、私、同中だった萩本穂乃花です」
「え、萩本さん……!?」



