俺の隣の席にはあの子がいる。 あの子っていうのは… 《6歳の頃》 まだ小学校にあがる前。 俺の親は俺が生まれてからすぐに離婚して、母親が1人で育ててくれた。 けど、そんな幸せも一瞬で崩れて俺は捨てられた。 夜中、暗い道を1人で歩いていたときに偶然通りかかった警官に声をかけられ、そのまま児童施設へと入れられた。 このときの俺は無口で、今では考えられないほどに無愛想な嫌なやつだった。