話したい事ある...。


如月君の話しも聞きたい...。



「...ごめん。まだ心の準備出来てねーんだわ。また今度な」



そう言い残して如月君はスタスタと行ってしまう。


あっ...行かないでっ...待って...!


そう思っても私の体力はもう限界で、1歩も足が動かない。


ど、どうしよう...行っちゃうっ...。


なぜかこの時、今引き止めなければ、二度と如月君は話してくれない。


そう思った。



「っ...き、...らぎっ...く、」



ダメだっ...こんな声、届かないっ...!



「っ...蓮君っ!」



今私が出る最大限の声を出した。


すると如月君はビクッと肩を震わせて、ゆっくり、ゆっくり振り返ってくれる。


如月君の顔は、もうそれはそれは驚いていて、目はガン開きで瞬きすることすら忘れている。


その顔が私は可笑しくて。