そう思ったくせに、いつの間にか私の体は動いて家を出ていた。


頭はフラフラ クラクラするし、髪の毛だってボサボサで、オマケにおでこには冷えピタまで貼ってあるけどっ...。


動かずにはいられなかった。


近くにあった時計台を見ると、針は5時58分を指していて、まだ間に合うと私は全力で走った。


如月君...私、如月君に伝えたいことたくさん、あるっ...。


私だって、あるよっ...


私まだ、如月君に伝えてないことがあるのっ...。



「っ....」



うっ...頭痛いぃ...体あっついし...。


野いちご公園に着いたはいいけど、そこに如月君の姿はない。


やっぱり、今日は来ないのかな...。


あ、空...曇ってる...雨降るのかな...。


帰った方が、いいかな...。



「里菜っ!」



突然後ろから私の名前を呼ぶ大きな声が聞こえた。


とっさに振り返れば、そこには如月君が息を切らして立っていた。


う、嘘...本当に来てくれた...。