「お前は人間界から魔界の学院に交流に来た留学生という設定だ。お前はここでの生活でとある特級悪魔兄弟に世話になることになる。その特級悪魔兄弟こそがお前が良好な関係を築かなければならない相手だ」
「あのー、質問なんですが」
「なんだ?」
「…留学生って一体何をすれば?」
何とかファンタジーとして処理した自称魔王からの情報。
しかしまだまだ訳のわからない、何だが嫌な予感がする情報が出てくるので私は恐る恐る挙手をして自称魔王に質問をする。
「言葉のままだが?お前には魔界の学院に悪魔たちと通い、一生徒として過ごしてもらう」
「いやいや。私社会人4年目、24歳、学生じゃない。学生のお年頃でもない」
「24歳など赤子みたいなものではないか」
「ソレハオカシイヨ」
嫌な予感はしていたが見事に的中し私は冷や汗をかきながら眉間に皺を寄せた。
若さが足りないのよ、学生するには。
自称魔王と価値観が全く合わない。



