The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜






「…咲良、今日くらい一緒に夕食を食べないか?」

「え」

「俺が言えた義理ではないことはわかっている。それでも咲良と食事を取りたい」


いつもの不敵な笑顔ではなく寂しそうに、そして何よりも申し訳なさそうに私を見つめるヘンリーに思わず目を見開く。

見間違いor聞き間違いか?

もう一度よくヘンリーを見てみるがやはりそこには申し訳なさそうにしているヘンリーの姿があった。


「…咲良は何度謝っても許さない、と言ったな。もちろん許して欲しいなんて都合のいいことは思っていない。だが、どうか食事だけでも一緒にしてくれないだろうか?」

「…」


ヘンリーは私が怒ったあの日のことをずっと忘れていなかったらしい。
ヘンリーの突然の言葉に私自身が驚いた。

何も言わない私にヘンリーは続けて「食事に不安があるのなら咲良専用の毒見係も用意する」とまで言ってきた。