最初、か。
まさかあのギャレットがこんな風に私に笑いかけてくる日が来るなんて初めは夢にも思わなかったな。
『…三男のギャレット・ハワード。話しかけてくるなよな、人間』
『はっ、これだから一般人な上に何も持たない人間は…』
『いいね。お前は脳内がお花畑で。悩みとは無縁だろうな』
暗くてとんでもなく口が悪いのがギャレットの最初の頃の印象だった。
「何ぼーっとしているの?」
「いや、別に」
この一言だって前ならば絶対に気分が悪くなるような言葉を一つや二つ添えて来たのに今はそれがない。
まあ、相変わらずエドガーやクラウスとかには毒吐きまくっている印象だけど。



