「帰ろう、テオも一緒に。誰を選ぶとかじゃなくて私は最初からテオとも一緒に居たかったんだよ」 「…」 笑顔でテオに手を伸ばすとテオは先程の威勢とは正反対のしおらしい態度でこちらを見た。 「…ずるい。ずるいよ、咲良。そんなことを言われたらもう何もできないよ」 辛そうにそう言ってテオが私の手を握る。 そして世界に光が溢れた。