そもそもこの美少年は私を生かしておくつもりがないようにも見える。
「「ヘンリー!」」
エドガーとクラウスは顔色を変えて美少年に向かって叫んだ。
…私の勘は残念ながら当たっていたらしい。
目の前にいるのはものすごくあり得ない話だがあのヘンリーのようだ。
エドガーとクラウスがそう呼ぶのだからそうなのだろう。
「…エドガー?クラウス?」
エドガーとクラウスに名前を呼ばれてヘンリーが初めて2人の姿を視界に入れる。
「…お前たち、何故、そんな…」
ヘンリーは2人を見つめると目を大きく見開いて動揺したように言葉を詰まらせた。
そして少しだけ考える素振りを見せた後再び私を睨んできた。



