「…ミア、だよ。私の大切な友だち。だから仲良くなれる」


悲しそうな魔王…テオに私はそう言わざるを得なかった。
否定などできなかった。

そんな私の返事を聞いてテオは「よかった」と安心したように笑う。
そんな顔までミアなのだからもうテオを突き放すことはできない。

彼は私の友だち、ミアだから。


「それで、あとは正体をバラした理由だったね」


私との会話が落ち着いたところでテオは私の二つ目の質問に答えようと口を開いた。


「もうミアのまま咲良の側にはいられないと思って」

「…?」

「女の子として咲良の側にいるのは辛いんだよ」

「…???」


つまり?


目の前の魔王様なテオが苦しそうに私に告げた内容の的をいまいち得られない。

何故辛いの?