「…わから、ない。私が大好きなミアと魔王様は、別人で、私はミアだけが大好きだったから…」


ミアは私の特別で大切な友だちだった。

だが魔王はその逆。

魔王は全ての元凶で、そんな魔王にいい感情なんてない。あるはずがない。


そんな2人を一緒だと、簡単になんか思えない。


「じゃあミアじゃない僕とは仲良くなれない?僕が咲良のミアだったのに?」


ミアじゃない魔王がミアと全く同じ顔と声ですごく悲しそうに私を見る。


その姿は性別が違えどミアにしか見えない。


「…」


先程も言ったが魔王にいい感情なんてない。

…それでも私はミアが好きだ。
ミアはたくさん私を助けてくれたし、魔界で何とか頑張れているのもミアのおかげだ。

今目の前にいる彼は全ての元凶であると同時に今まで私を支え時には助けてくれた大切な友だち。