「咲良はクラウスと付き合っているの?」
「…」
ああ、なるほど。
どうやらミアはクラウスと私の関係について気にしているようだった。
私の口からではなく、人づてにクラウスと私が付き合っていると聞いてしまったことが気に食わなかったのだろう。
あるあるだ。
私も大切な友だちのそういう話を本人から直接聞けれなかったら辛い。自分の価値がその友だちにとってはその程度なのだと思えてしまう。
「もう付き合ってないよ」
暗い表情のままのミアに私は今の私とクラウスの関係について伝えた。
数時間前までは確かに一応付き合っていたが、クラウスからの条件は先程満たしたので、もう付き合っていない。
そもそもきちんとしたお付き合いじゃないからね!ミアそんな顔しないで!



