「座って」
黙ったままクラウスについて来た私はクラウスに言われるがまま、クラウスが引く椅子に座る。
何故座らせるのか疑問だがまあ、契約さえしてもらえるのならあまりそこは気にしない。
「我が名は特級悪魔クラウス・ハワード。今人間桐堂咲良と契約を結ぶ」
私が座ったことを確認するとクラウスはお決まりの呪文を口にし、クラウスと私の足元に淡い紫色に光る魔法陣のようなものが現れた。
「代償は僕の彼女になってくれたこと…と、これから先彼女役が必要な時に彼女になってくれること」
は?
思いもしなかった契約の代償に文句が出そうになるが契約の最中なのでそれをグッと堪える。
クラウスはそんな私の目の前で跪き、私の太ももの下に手を滑らせ、太ももを軽くあげると、太ももの内側に噛み付いた。
「…っ!!!!!」
そしてクラウスはそこから血を吸い取るように口付けをした。



