すごくナルシストで自分が一番なクラウスだが、この1週間はそんな自分を犠牲にしてまで私との時間を大切にし、よく私を見て、私が望むものを与えようとする、悔しいけど完璧な彼氏だった。
あのクラウスが自分ではなく私という彼女を最優先してくていた。
「私はそんなクラウスがちゃんと好きなの」
「…」
私の話が終わる頃には女の子から鬼の形相が消えていた。
私をじっと見つめるその目にはメラメラと燃え盛る闘志が見てる。
あれ?
「…アナタの想い、感動したわ。アナタの想いは本物よ。私のライバルと認めましょう」
ゆらりとその場からまだおぼつかない足取りで女の子が立つ。



