間違えていない。
自分で愛の大きさなら勝てると言うだけはある。
上辺だけでは彼女には響かない。
「何も言えないのかしら!?そうよね!アナタの愛はその程度なのよ!だからさっさと死んでよ!」
苦しそうに未だに膝をついている女の子だが、威勢はずっといい。
苦しそうに私を睨み続ける女の子から視線を逸らして私は数秒だけ考え、口を開いた。
「クラウスは自分が一番だし、すぐ他の女のところへ行くし、彼氏として最悪だし、絶対彼氏にしたくない男No. 1だよ」
「…」
「だけど時間が許す限り私の側にずっと居てくれて、誰よりも私を見て誰よりも私の望むものをくれるのは彼だけなの」
ここ1週間ほどのクラウスのことを思い浮かべながらゆっくりと落ち着いて女の子にクラウスへの想いを伝えていく。



