あ!
私はポケットに急いで右手を入れて盛り塩を引っ張り出した。
「ジャパニーズモリソルト!」
バサァァァッ!
「ぎゃあああ!」
父作の盛り塩を勢いよく女の子に投げつける。
すると女の子は苦しそうに叫びながらその場に座り込んだ。
よし!やっぱり父作の盛り塩強い!
ネットで大量購入していて正解だった!
「私だってクラウスを愛しているし、クラウスもそれは同じ!だから私を殺したってクラウスはアナタには振り向かない!」
「嘘よ!私の大きな愛で包み込めばクラウスは絶対に私を好きになるわ!アナタの愛の大きさになんて負けない!愛だけ叫んでいるアナタになんて!私はクラウスの美しいところも誰にでも優しいところも何もかも愛しているの!アナタはクラウスのどこを愛しているのよ!愛を口にするだけなら誰にでもできるわ!」
「…っ!!!!」
何とかクラウスを諦めさせ、私の命を狙わせないように説得したいのだが女の子は聞く耳を持たない。
むしろ上辺だけの私に勝てるとさえ思っている様子だ。



