そしてクラウスの彼女になってもうすぐ1週間。
ついに私が待ち望んでいたその時がやってきた。
「…ねぇ、アナタ、ちょっといいかしら」
珍しくクラウスと時間が合わず1人で人気のない学院の廊下を移動しているとある女の子に声をかけられた。
愛らしい顔立ちにピンク色のふわふわの巻き髪。
そう彼女こそがクラウスを困らせている愛が重たい女の子だ。
声をかけられてすぐにそうだと判断できたのは事前にクラウスからどの子が愛が重たい女の子なのか聞いていたからだった。
「何?」
女の子に声をかけられて私は心の中でガッツポーズをする。
彼女が私に声をかけてきたということは、私とクラウスの関係を疑い、おそらくだが、私とクラウスの関係の真実を確かめる為だ。
彼女ならそうするだろうとクラウスが言っていた。



