「咲良は僕の彼女だから。よろしくね」
兄弟全員にクラウスはそう言って微笑む。
「「「「…」」」」
エドガー、ギャレット、バッカスはどこか不満そうに、ヘンリーは呆れたように黙ったままクラウスをただ見つめた。
*****
兄弟全員に私たちが付き合っていることを公表してから私とクラウスが付き合っていると言う事実は瞬く間に魔界中に広がった。
最初こそあのクラウスが?という空気があったがここ数日の私たちと兄弟たちからの証言により、私とクラウスは付き合っていると魔界中の悪魔は認識をせざるを得ないようだった。
ああ、早く終われ、悪夢。
どこへ行っても注目の的なのは疲れるし、何よりクラウスからの甘々攻撃に私のライフはもうゼロ所かマイナスだ。
いつ恥ずかしさで死んでもおかしくない。



