そんな状況を作り上げた私たちをクラウスは「バカだなぁ」とおかしそうにそう言って傍観していた。
「俺の言うことを聞け。俺の言うことは絶対だ」
まるで悪の親玉のような顔でヘンリーがエドガーとバッカス、ついでに私を睨みつける。
「はいっ!お兄様の仰せのままに!」
「…わかった」
するとエドガーは元気よく、バッカスは無表情のままヘンリーに頷いた。
2人ともあまりにも顔色が悪い。
「…最善を尽くします」
もちろん私も例外ではく。
酷く悪い顔色でヘンリーに返事をした。
ああ、自信なんて微塵もないと言うのに。



