「諦めて残っちゃおっか。私はそれでも嬉しいな。ずぅと一緒に居られるなんて」

「んー。魅力的な話だけど帰らないと」

「そっかあ。帰って欲しくないなぁ」


愛らしく小悪魔っぽく笑うミアを今まで何度見たことか。
まさにミアという悪魔からの悪魔の囁きだがその可愛らしさに負けるわけにはいかない。

私は人間界へ帰りたい。
両親や友だちがいる、私が育ったあの世界に。


「私も咲良の契約悪魔だからね?咲良に協力するよ。何でも言ってね」

「ありがとう、ミア。心強いよ」


やはりミアは悪魔だが天使のようにいい子だ。

優しく笑うミアに私はそう思った。