その為にも私は時給が上がる深夜帯のナイトメアのシフトにも入れさせてもらっていた。

今の時刻は0時。
この歳で0時まで動き続けることは少々しんどいが夢の家庭菜園計画の為に頑張るしかないだろう。

朝でも夜でも太陽が昇らない、暗い魔界の街をふらふらになって歩いて帰る。
社畜の記憶が蘇る。


「くっそ!待ちやがれ!」

「逃げんじゃねぇ!」


そうそう。
深夜の街ってこういう治安の悪い声も聞こえてくるんだよね。
人間界も魔界もそこは同じみたいだねぇ。


「待て!エドガー・ハワード!」

「…」


何人もの怒号の中から明らかに聞き覚えのある名前が聞こえ、思わず立ち止まり、声の方を見てみる。

すると…


「待てって言われて待つやつがいるかよ!」


と言いながらたくさんの人を引き連れて全力疾走をするエドガーの姿が私の目に入った。


アイツ、何やってんだ。