「順調ですよ。皆さん私によくしてくれます」
「そうか。君に関する悪い噂を聞いてね。心配していたがヘンリーたちがついているのなら大丈夫だろう」
ふふ、と笑顔の仮面をつけて魔王に笑うと魔王は変わりなく満足そうにしていた。
「…だから言っただろう。こちらに抜かりはない。仮にも君からの客人だ。丁寧に扱うさ」
「それもそうだな」
魔王ー!ヘンリーは嘘を吐いてます!
呆れたように笑うヘンリーの態度に思わず魔王に数日前までのヘンリーを含む兄弟たちの悪行の数々を告発したい気持ちを抑える。
しかもアンタが聞いた悪い噂の黒幕多分5兄弟!多分ヘンリー!アンタの右腕!
やはり魔王訪問対策の為に私への態度を改めたことが今の会話でなんとなくわかった。



