我々に地質年的喜びを。

グリーンノヴァで静かに時間が流れていきます。

レイチェルお嬢さまとあたし、新聞記者のクロで議論。白亜室は過去の彫像が佇んでいる。

「すると種の大量絶滅は過去に幾度となく起こり、地球は再び新たな種が進化した、と?」

「地質的にはそのような解釈も可能です」

レイチェルがしみじみと述べました。

「本もそのような堆積する地層だと思うわ」

「すると我々はメアリーアニング女史の先見性に注目せねばなりませんな」

議論はこうだ。

小説を書くときは地理や地学を考慮せねばならない。

「白亜室ですね」あたしはいう。

レイチェルお嬢さまが答えたのでした。

「そうね。我々は地質年的な喜びが必要なのよ」