変だな、とは思った。

宵くんと会う時はいつも宵くんの部屋だったし、彼がわたしの部屋に来るなんてあまりにも珍しいことだったから。


それにこの時間だ。

宵くんと会うのはいつも夕方から21時前の間なので、明らかにいつもと違うことは明確だった。




「えっ宵くんこんな時間にどうし、っ」

「仁乃〜〜会いたかった」



階段を上りきった宵くんが、わたしの胸に倒れ込むように抱きついてくる。



これは夢かと疑った。

そして、ナチュラルに鼻血が出た。