「よ、宵くん、行っていいよ」 「は?」 「せふれのところ…、」 こんな自惚れたぽんこつ女のことは放っておいていいから。いや、むしろそうして欲しい。 めちゃくちゃ冷静になったら分かる。 キスしたら彼女って、わたしの思考やばすぎる。 合わせる顔がなくて、俯いて宵くんから少し距離をとる。「仁乃」と呼ばれたけれど、返事はしなかった。 宵くんってカッコイイしモテるし年上だし「せふれ」沢山いるし、簡単に手に入らなくて当然だよね。 大事なことを忘れていた。 わたしってホント馬鹿だ。