「ホント、いい加減にしてくんない」 ぐらり、視線が揺れた。 「え」と声を洩らした時にはもう遅い。 ぱちぱちと瞬きをした視界には、宵くんの綺麗な顔が映っている。背中には絨毯の柔らかな感触。手首から、ほんのり熱を帯びた温度が伝った。 これは────…宵くんに押し倒されている?