クリクリの目に、ハッキリとした二重。
眉毛の形はやや下がり気味。いつも困り顔だから、なんかこう……守ってあげたくなる感じ。
鼻は高すぎず低すぎず。思わず噛み付きたくなるほどの潤った唇に、ややブラウンがかった長い髪はふんわりとカールになっている。
肌は当然の事ながら白く、きめ細かい。
身長152cm。体重は……りんご3個分と言われても頷ける。
彼女の背中には羽が見えるというバカげた噂さえもあながち外れではないと、彼女を知る全生徒が思っていそうだ。
指一本触れただけで骨から崩れ落ちてしまいそうな繊細さ。
「仁菜子ちゃん今日もまじ可愛いね」
「えっ、あ、ありがとう……やさしいね」
「優しくないよー事実事実!紘もそう思ってるって。な?紘」
「こ、木暮くん!ちがうよ、紘ちゃんはわたしのことそんなふうに思ってないから……、ね?」
「……あー、」
雪永 仁菜子。
「だね。ほんと、毎日言ってるけどさぁ、可愛くないからその髪もやめた方いいしスカートも醜い足出すのやめた方いーよ」
彼女は、おれの 全然可愛くない幼なじみである。