結論から言うと、仁菜子はまだ処女だった。
そして、おれはまだ彼女の身体を知らない。

おれが仁菜子に怒られたは、昨日に遡ってみればすぐに分かる。




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「…わ、わたし、誰かと付き合うのはきっと紘ちゃんが最初で最後だと思う」

「、今まで誰とも付き合ったことねーの」

「な、ないよ…!えっ!紘ちゃんこのポンコツ陰キャ代表のわたしに彼氏ができると、おも、思ってたの…?」

「いや、……いないとは思ってたけど。おれが知らないだけでいるかも知んないって木暮が言うから」

「木暮くん意地悪だね……」




「わたしはずっと紘ちゃんしか見てなかった……というか、紘ちゃん以外に みっ、魅力を感じてなかったと言うかっ」

「……処女?」

「は?」

「え」

「紘ちゃん………………」

「え、仁菜子?」


「……そういうの、デリカシーないから良くないよ処女って言ったら引くの?初めての女は重いって言うの?クソネガティブポンコツバージン女は無理って振るとかだったら全国の処女を代表して怒るからね!!!!!」

「ごめんおれが悪かった」



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