「わたしっあの、根が陰キャというかいや元々陰キャなんだけどえっとその、紘ちゃんはカッコイイしモテるし人気者だからわたしなんかと一緒に行動してるところを見られたら紘ちゃんの株が下がるというかっ、クラスの男の子たちに可愛いって言われることがあっても わたしなんかのどこが可愛いのかなって思ったら全然喜べなくて、ゆみちゃんにもいつも 『ネガティブすぎてウザイ』って言われるし……っだから、」

「何言ってんだよ……」

「そ、そんなわたしが紘ちゃんのこと好きなんて、言えないよぉ…っ」




ぽたり、溜まっていた涙がこぼれ落ちた。両手で顔を覆って「ポンコツでごめんなさい〜〜〜っ」と嘆いている。




なんだ、それ。

確かに、ポンコツも陰キャも否定できない事実だけど、それでも仁菜子は仁菜子だろ。つうか ゆみちゃん辛辣すぎる。




「好きと可愛いが同じ意味なんて思わないけど、…紘ちゃんに言われたら、もうなんでもうれしいの」

「…、」

「……紘ちゃんがすきだよ…、可愛いって思われたいよ、紘ちゃんに見てほしいってずっとずっと思ってるよ…っうう〜…、」