AM.3:50。
まぶたがだんだん重くなってくる時間帯。
「煙くん、わたしそろそろ眠くなってきた」
深夜の公園。わたしは、隣に座る彼───煙くんに声をかけた。
フー…と煙草の煙を吐き出した煙くんから、「寝れば」と雑な返事が返ってくる。
「膝貸してよ」
「は?やだわ図々しいな」
「枕がないと寝れないもん。ベンチって痛いし!」
「家帰れよ」
「それじゃ煙くんが1人になっちゃうじゃんか!」
「何を今更」
くしゃくしゃと頭を撫でられる。口調とは裏腹に、煙くんの仕草は優しかった。
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